スローモーション

ドラムを叩いているとき、ちょっとした幽体離脱っぽい感覚というか、テンポを一定にキープしているのだが、手の刻みとかがゆっくりに感じられるときがたまにある。スローモーションというか、ビデオでコマ送りしているような感じ。体は動いているのに、まるで体が止まっているかのように感じられる感覚といってもいい。このとき、けしてテンポが遅くなっていくわけではなくて、テンポは一定にキープしているにも関わらず、なのだ。数十分くらい泳ぐ、あるいは数十分走るときに、自分の体の動きがすごくゆっくりに感じられるときの感覚に似ている。
ある一定のテンポでの運動を持続させていると、意識しないでも体が自律的に動くようになるとして、そのとき体の制御で忙しかった脳の情報処理にすこし余裕ができて、それが時間感覚の解像度が上がったような感覚になるのだろうか。